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全力疾走はできません

その辺にいるオタクの妄言

それは確かに愛だった(ユーリ!!! on ICE7話の感想のようなもの)

アニメ関連 ユーリ!!! on ICE

 

今日の深夜、8話が流れてしまうのでその前に急いで書き上げようと思います。

 

ユーリ!!! 7話の感想というか7話までの感想というか、7話見て色々な人の感想を読んで思ったことというか。

 

 

 

私7話見ながら泣いてしまったんですね。

というかユーリには何度も涙腺壊されてまして。毎話泣いてるんじゃないか?!て思うぐらいに泣かされてるんですけど。

 

 

1話からそれぞれどのシーンで泣くのか言い出したら多分キリがないのでその辺は今度また書きたいなと思うんですけどね。

 

 

 

ユーリ!!! on ICEは「本格フィギュアスケートアニメ」として宣伝され、そう認識されて始まったものでした。1話でも話題になったのはその作画がメインだったと思います(もちろんストーリーやOPEDも話題になったかと思いますが、あくまでも「フィギュアスケートのアニメとして」だったと思います)

 

 

しかし今現在、フィギュアスケートと共に大きなテーマとして掲げられているものがあると思います。そして多分これは多くの人が感じていると思います。「愛」というテーマです。

 

 

 

「愛」と聞いて何が思い浮かぶでしょうか。

恋愛、友愛、親子愛、性愛……あたりでしょうか。作中で使われているものだとアガペー、エロスなどもありますね。

 

勇利とヴィクトルの関係性ってなんなんでしょうか。

 

 

以前、勇利とヴィクトルはこんな会話を交わしています。

 

「勇利は俺にどの立場でいてほしい?父親的な?兄?友達?………じゃあ恋人か」

「ヴィクトルはヴィクトルでいてほしい」

 

 

 

勇利にとって、ヴィクトルはずっと昔から憧れの存在であり、圧倒的な勝者であり強者であり、美の化身であり、アイドルでした。部屋中に貼られたポスターから見てもわかる。

 

勇利にとってのヴィクトルは、いつも勝者で美しくて他者とは違う次元にいる「ヴィクトル・ニキフォロフ」という偶像だったんだと思います。

 

 

自分とは違うステージにいて追いかけていた存在が目の前にいて、自分だけのためのコーチになった。

 

勇利はなんでも望めました。親でも、一般的なコーチでも、兄弟でも、そして恋人でも。こう接してほしい、こんな存在でいてほしい、そう願えばきっとヴィクトルはそれに応えたでしょう。

 

勇利が望んだのは、ヴィクトルはヴィクトルのままでいてというのは、憧れの存在で、圧倒的勝者で強者で、美の化身で、アイドルで、そういった偶像として見てきたヴィクトルそのもののままでいることでした。

 

 

そうやって築かれていった2人の関係性は何なのでしょうか。

 

描写された通り、ヴィクトルはコーチとしてとても未熟です。

ですから勇利とヴィクトルは他の、一般的ないわゆる「コーチと生徒」の関係性ではないのでしょう。

 

ヴィクトルはヤコフから「自分のことにしか興味がない」と指摘をされており、そしてこれは事実なのでしょう。

 

彼は天才であり、スケーターとして大事にしていることは「みんなを驚かせること」であり、その目線はおそらく、他の選手ではなく観客や世間に向けられています。

絶対王者であるヴィクトルは他の選手のことをおそらく気にしない。自分の前の演技がどんなに良かろうとそれに心から拍手を送ったうえで、氷上へと立ててしまう、そんな選手だったのではないでしょうか。

 

対して勇利は他の選手の演技に影響を受けやすい性格です。彼は彼である意味でドライな一面があり、他人への興味がないのですが、それはヴィクトルのような天才ゆえのものではなく、彼の繊細さゆえのものです。繊細であるがゆえに自分自身のことで精一杯となり、他人への興味を持てない、それが勇利です。中四国九州大会で描かれた勇利の他の国内選手への目線からしても彼はそうして生きてきたのでしょう。

しかし自分自身に精一杯で余裕がないからこそ、他の選手の演技がどうなるのかどんな点数を出すのかを気にするしかない。「負けず嫌い」で「プライドが高く」そのうえ「繊細」である。

 

そんな勇利とヴィクトル、おそらく他者との関わり方が2人ともどこか下手くそなその2人が、ゆっくりと春から交流していくのです。

 

互いに他人に興味を持てず、または距離を置き、そのうえでおそらく2人ともエゴの強い、そうして生きてきた2人が出会ったのです。

 

 

7話。

メンタルが弱っている勇利をヴィクトルは理解できません。当たり前です。だって彼は今まで他者を気にして生きてきたことがないから。天才としての、王者としての人生しか歩んでこなかったから。他の選手の成績に興味を抱くことをしてこなかったから。

 

 

駐車場の2人の会話

ヴィクトルは(選んだ手法はアレですが)、どうにか勇利のメンタルを回復させてモチベーションを上げようと、たった1人の他者のため(観客という大勢ではない)に動きます。

 

勇利は、自分自身が失敗することそのものではなく、それによりヴィクトルに迷惑をかけること、コーチをそれで辞めてしまうのではないかという不安、それを抱いていたこと告げます。

 

他者に興味を持つこと、他者と対等に関わることが苦手だったであろう2人が、互いを思いやりそれが言葉になったのが駐車場のシーンです(選んだ行動は下手くそですが)

 

 

「僕が勝つって僕より信じてよ。黙ってていいから、離れずにそばにいてよ」

 

ヴィクトルにとって初めての言葉だったんじゃないでしょうか。

 

天才であり王者でありエンターテイナーである彼が、ただただそばにいることを望まれること。

彼は要求されてきたはずです。天才で、王者で、エンターテイナーで、美の化身である彼は、その演技を、言葉を。それらしいものを。平凡である私たちを驚かせてくれる何かを。

 

 

そんなヴィクトルは勇利の演技が始まる前も理解できていません。黙ってていい?こういうときコーチはどうするべきか?だって今までそんな行動取ってこなかったから。初めてのものだから。

 

 

そして勇利の演技が始まります。その勇利を見つめるヴィクトルはこれまで以上に氷上豊かに、感情豊かに描かれていました。

 

これまでの話で見せてきた、「圧倒的勝者のヴィクトル」ではなく、この7話通して悩み、理解できず、戸惑う、等身大の人間のヴィクトルが7話ではじめて現れます。

 

私は、はじめて「ヴィクトル・ニキフォロフという人間」と出会った気がしました。

 

神のような存在だったヴィクトルから、人間となったヴィクトルに捧げられた演技(勇利は演技中ヴィクトルのことしか考えてないのでこう言って間違いないと思う)、それはヴィクトルに驚きと感動をもたらすものでした。

 

 

演技が終わった勇利にヴィクトルはキスをします(勇利以上に驚かせる方法はこれ以外思いつかない、ハグはこれまでにもしてる、のでキスと判断してます)

 

 

そして氷の上に倒れこむ2人には声援と拍手が降り注ぎます。

 

 

 

あの瞬間の2人にはどんな感情が流れていたのでしょうか。

 

友愛の可能性も、恋愛の可能性も、性愛の可能性も、どれもゼロではありません。

 

でもなんていうか、あの瞬間の2人にはまだ誰も名前のつけたことのないものが流れていたのではないかなと思います。

 

 

勇利はGPSの記者会見でこう言います

 

「僕の愛、それはわかりやすい愛や恋ではなくて、ヴィクトルとの絆や、家族や、地元に対する微妙な気持ち。ようやく、自分の周りにある愛のようなものに気づくことができました。初めて自分から繫ぎとめたいと思った人、それがヴィクトルです。その感情に名前はないけど、あえて、愛と呼ぶことにしました」

 

多分、これが答えなんじゃないでしょうか。

 

ヴィクトルから勇利に対する思いも、勇利からヴィクトルに対する思いも、すべて、まだ名前はないけれど、でもとにかく愛と呼ぶものなのだと。

 

あの瞬間、2人の間に愛があったことは間違いがないのだと。

 

 

それはあの2人だけではなく、先ほど述べた歓声や拍手からもわかるとおり、観客たちもが持合わせていたものではないでしょうか。

 

勇利の演技に対する拍手でもあり、それを生み出した2人の絆(愛)に対する拍手でもあるのだと思います。

 

 

 

私たちが愛と聞いたとき、多分一番最初に思いつくのが恋愛だと思います。それか家族愛かな。そういった種類のもの。

 

でもユーリ!!!で描かれている愛はそれだけではなくて、もっと広くて、大きくて、そんな愛だと思います。

 

私たちに「恋人ではない、家族でもない、友達でもないけれど、それでも深い愛があるはずだ」と伝えてきているのではないでしょうか。

 

 

8話。

もう1人のユーリであるユリオが出てきます。

これまでも描写されてきましたが、今後彼の愛も描写されるのでしょう。

 

これからのユーリ!!! on ICEも楽しみです。