『衝突!思い還しの返礼祭』についての記事を今更書きまーす!!!!!!!ずっと放置しててごめんね!双子は大好きなの変わってませんから!!!!
クリスマスのストライについての記事はこちら。
二人で一つという呪い - 全力疾走はできません
なんかけっこう読んでいただいてるみたいで嬉しいやら恥ずかしいやら。
えーーーー、とりあえず上の雪花のストライについて書いた駄文を読んでいただいている、前提で、お話していきます。
以前雪花では「双子の闇」をテーマに書いてました。家族構成や過去や本人たちの抱える問題についてですね。
今回の返礼祭、おそらく2人はその問題を、とある形で乗り越えました。
その形が人間離れしててひょっとしたらこの子たち化物かもしれないってお話。
返礼祭でメインとされたユニットは2つ、いや3つかな……カード的には「2wink」そして「UNDEAD」でしたが、「紅月」もメインを担ってた……かな?今後また返礼祭の裏側、他ユニットメインでお話があるときに紅月は掘り下げられる書き方ではありましたね。
ただお話の本筋としては完全に「UNDEAD」がメインでした。2winkはそのUNDEADの一つのお手伝い、そして、その、2人がクリスマス後に何かが起こって現在何を選んだかわ見せつけられた感じ……そう、ほんと、見せつけられた…………
そんなわけで、2winkに視点をおくとストーリーの話にはならないので、葵ひなたと葵ゆうたの今までの物語(メインストーリー、イベストガチャスト個別スト等々)からは明らかに変わってる点やら2人の発言で気になるところを抜き出す方向性で行きます。
・これまで一緒にされることを嫌がっていたゆうたが羽風薫に対して「紛らわしいなら葵くんって呼んでくださいね」
→さらに「どっちもそんなに変わらないし」「どっちかに喋ったことは相方に伝わる」
・羽風「兄弟と一緒にされるの嫌じゃないの」→ゆうた「嫌だった、最近はそうでもない、夢ノ咲学院においては、個人である前に『2wink』の葵兄弟だから」
・アドニス「一時期『2wink』は酷い状況だった」
・ゆうた「色々あった。クリスマスあたりでちょっとやばい状況になったり。今はそこそこ安定」
・ひなた「最近は本当に甘いものが好きになってきた」「甘いものが大好きって設定の葵ひなた」
・ライブ前、リハ無し、呼吸合わせのためにアルプスいちまんじゃく
とりあえず、この辺にしときましょうか。2人がどういう選択をしたかは箇条書きではなく文章にしましょう。
まず最初。
ゆうたはひなたと同じに扱われることをひどく嫌がっていました。それが「葵くん」でいいですよ、と言えるようになっています。さらにどっちもそんなに変わんないとかまで言えてます。
そもそもゆうたが双子として、ひなたと一緒に扱われることを嫌がったのは、ひなたがそれを望んだからだったと思っています。
クリスマスで明かされた「ひなたはゆうたが父親に愛されるため、そして尊かった「ひとり」だった頃の自分(たち)のまま育てるため、ゆうたから離れようとした」という部分を考えます。
そして離れようとするひなたをゆうたは許さず、家出しても大道芸をしても夢ノ咲にも追いかけて行きました。
今と、逆じゃないですか。
クリスマス前、双子であることに固執しているのはひなたに見えて、双子であることを嫌がっていたのはゆうたに見えていました
しかし現実の行動としては、ひなたはゆうたを完璧で尊くて綺麗なあの頃の俺たち(つまり、双子という概念すらなかったであろう、なんでも通じ合い互いが互いであった「ひとつ」だった頃)のまま育てるため、ひとつの関係性から離れようとして
ゆうたはひなたが「ひとつ」から離れようとすること、自分だけ汚い面を背負おうとすることに反発している
その結果、ゆうたを可愛がり世話して「兄」という役割をおったひなたができあがり、可愛がられ世話をされ(それを嫌がる)「弟」という役割をおったゆうたができあがり
それは双子を大事に大事に扱うひなたと、一緒くたにされるのを嫌がるゆうたに繋がっていました。
しかしひなたとゆうたが双子であり、「葵くん」であり、そしてそう扱われることをゆうたは認めています。
その理由として大きいのは「学院内では個人よりも2winkの葵兄弟である事実が先にくるから」でしょう。これは2人のたどり着いた結論の話でもあります。なのでとりあえずこの辺に。
次にアドニスとゆうたの発言「一時期やばかった!」
これさあ〜〜〜〜まずゆうたは「クリスマスの時期からやばい」と言っているのでクリスマスのあの選択、解決方法が間違っていたと認識していますね良かった〜〜!!!!!
しかしアドニスとゆうたの発言的にそれにより思いっきりギクシャクして何かが起こったのは間違いないので今後「クリスマス〜3月前半」ぐらいのイベント発表みんなヒヤヒヤしような!!!
2winkの高レアカードがきたらどう考えても2人が大喧嘩する話が来るな!!!私はそんなん読んだら死んでしまう先に返礼祭という未来を見せてくれてありがとうハピエレ……………
そして次。私これ初見で読んでた時リアルに「ウッ」て声あげたんですけど
「甘いものが本当に好きになってきた」「甘いものが大好きって設定の葵ひなた」
これを自分で言う葵ひなたやばくないですか?
何度でも言いますけどひなたはゆうたと離れるために自らの嗜好を変えています。
きみ今まで甘いもの好き好き言ってたけど本当はそうじゃなかったの?
そしてそれを、他の人に言えるようになったの?
自らの歪みを認めて、そのうえでその選択を前向きに捉え、おそらくゆうたのため(という仮面をかぶった自らのエゴのため)ではなくて、自分で自分のために行動できるようになったからかな、と思います。
だから甘いものを肯定するし、甘いものを好きになれたし、それを堂々と設定だなんて言えるようになった。
とまあ、こんな感じで、双子が何かしらいい方向性に動き出したことがよくわかります。
さて、2人の最終的にたどり着いた結論とその選択について。
2人はこういった道を選びました
「2winkという個人に、2人で奉仕する」
つまり、『2wink』をひとつの、いえ、1人の生き物かのように扱い、ひなたとゆうた、それぞれが、2winkのために行動する。
ひなたが歌をレッスンしていたらゆうたがダンスをレッスンして、後からお互いにそのレッスンを教えあう。そしてそれは他の人より容易い
圧倒的に長い時間一緒に過ごしてきて、お互いのことを理解した双子だから
クリスマスのストライで言っていた「2人でひとつ」とは明らかに違います
クリスマスでひなたとゆうたがした選択は、「ゆうた1人に、幼い頃の「ひとつ」だったおれたちを背負わせる」ものです。つまり、2人でひとつの体現をゆうたのみに押し付けた形です。
今回提示された「二人で一つ」
それはひなたとゆうた、2人で2winkを作り上げる、という形です。
そして彼らは「幼くてひとつだった時代」から変わったことを受け入れていました。
「まめに連絡を取り合う」という発言です。
当時は「お互いが何を考えてるのかわかった(だって好きも嫌いも同じだから)」だったのを、互いが独立した人間であることを認め、理解し、だからこそ連絡をとりあい話し合う。
大きな成長です。
そしてそのかたちになったことをゆうたはこう言い切ります
「それが『2wink』です。世界でいちばん美しくって強い個人です」
あぁ、良かった。
心の底からそう思いました。
でも、本当にそれだけで終われる?
この選択、めちゃくちゃ人間離れしてると思いませんか。恐怖すら感じませんか。
2winkという個人を作り上げるために2人のとる行動は「ある時間を別々に過ごすこと」「そしてその経験を、時間を、共有すること」です。
一緒に歌のレッスンを受けて、ダンスのレッスンを受けて、共にいる時間を増やすのではありません
離れて、別々にスキルを取得して、それを共有する
共有できる
双子だから?
一緒に育ってきて同じDNAで構成された2人だから、お互いの経験を共有し合える。
抜き出した発言の一つに「どっちかに喋ったことは相方にも伝わる」というものがありましたね
すべての経験を共有した葵ひなたと葵ゆうたは、「ひなた」「ゆうた」だと言えるのでしょうか。
人をかたち作るものの大きな要素の一つは経験です。
「葵ひなた」と「葵ゆうた」は「2winkの葵兄弟」となるために「葵くん」と呼ばれることを受け入れて、すべての経験を共有します。
共有、できますか?双子なだけで?本当に?
この2人はそこに疑問を持たない
双子だけど、別人格を持った、別の個体である。
そのはずなのに、それを理解したから連絡をとりあい話し合うはずなのに
なぜかそう考えていくと2人の境界ぼやけていきそうに思います。
そう考えていくとひなたと「甘いものが大好きって設定の葵ひなた」という発言にも恐怖を覚えます
ひなたとゆうたの経験が、もしも本当に共有されるのならば、その2人をわけるものは「水色かピンクか」「辛いものか甘いものか」「兄が弟か」といった『設定』のみになります。
その『設定』って、ひなたがゆうたから離れるために作ったもので、それはつまり「変えようと思えば変えれる」のです
ゾワッとします。お互いが別個体であること、それぞれの人生があること、テレパシーは使えないと理解して、そのうえで2winkをやろうとした結果たどり着いた答え。
「二人で一つ」を作り上げられると言い切る双子。
そしてそれがおそらく本当にできてしまうこと。
めちゃくちゃこわい。
ふわふわ人間離れしている。
2winkの、怖さを、異質さを少しわかってもらえたでしょうか。
最後に、2winkにとっての朔間零がどんな存在であり、2winkの育ち方からしてどんなにありがたかったかが返礼祭で描かれていたのでそこに触れたいと思います。
ひなた「俺たちは、『俺たち』以外のどこにも所属できないと思いこんでました。ふたりだけの世界で、ずっと寂しく遊んでた」
ゆうた「でも、俺たちには、『俺たち』以外にも居場所ができたんです」
朔間零は2人を「愛し子たち」と呼びます。
2人を何も言わず受け入れていました。
「あなたが抱き寄せてくれた」「愛して守ってくれた」
父親に父親らしいことをしてもらえなかったと推測できる葵兄弟にとって、朔間零はある意味で父親のような存在だったのではないでしょうか。
愛して、守って、軽音部の葵兄弟として扱い、抱き寄せる。
それは二人が、二人として、二人そのままの存在として、初めて受けた庇護であり愛情であり保護だったのでしょう。
彼の存在があったから、2人はクリスマスの選択から、新しいかたちへとなれたのでしょう……まあそこは、イベスト待ちですが。
とりあえずこれぐらいでしょうか!
返礼祭、めちゃくちゃいいストーリーです。UNDEADも含めもう、とてもいいお話です。
せっかく復刻も始まりましたし!読んでない皆様、復刻に返礼祭が入ったらぜひイベスト回収だけでもよろしくお願いしますね。