全力疾走はできません

その辺にいるオタクの妄言

二人で一つという呪い

あんスタクリスマスイベこと『雪花*流星のストリートライブ』お疲れ様でした。のんびり記事書いてたらもう年末イベきた悲しい。とか言ってたらもう2月でしたし3月だしまた双子イベくるから慌ててこれ書いてます。

このエントリを書こうと思ったのは前々からこっそり推してた2winkが闇だったからです。クリスマスイベント、あれハッピーエンドに見えたやつ全員殴ると思ってる程度には双子の絶望に絶望しました(自分で何言ってるかわかってない)

本当は葵ひなたと葵ゆうたが今までに関わったイベスト、ガチャスト、メインストーリー、個別諸々全部のセリフ見て精査しつつこれ書こうと思ってたんですけど、ちょっと私のやり込み具合と財力が足りないため、カンフーガチャストと今回のクリスマスイベストから読み取れることメインで書いていこうと思います。

ひたすら喚くし同じ話題ループするかもしれませんが皆さんぜひお付き合いください。

あっでも一応注意事項。私は私が読み取った2winkの話をしますし私が2winkに対して吐く言葉はすべて主観であり私の考えです。私は私のためにこのエントリ書くみたいなとこあるので、まあ、そこはご了承ください。





双子が闇だった話。

まず最初にクリスマスイベのあらすじをざっくり。今回のイベント、カード的にメインとされたグループは流星隊で、ストーリーも2wink視点と流星隊視点どちらもあります。
ですけど、今回は2winkのことについて書くのでとりあえず流星隊オンリーの視点は外して書きます。


・弟である葵ゆうたがクリスマスのユニットの仕事をチラシ(?)で探し始める。
・2winkのリーダーである葵ひなたではなくゆうたが探しているのは「ひなたはこの時期クリスマスケーキのことで頭がいっぱいだから」
・それを聞いているのは流星隊である忍。
・その後忍と共に商店街へとゆうたは出かけ、直接仕事を探しに
・ひなたはその頃、鬼龍先輩に作ってもらった衣装を受け取りに道場へ。そのにいた鉄虎が手伝ってくれるとのことで共に商店街へ
・ゆうたとひなた遭遇
・ゆうた「なぜ流星隊と一緒に仕事しているの、なんで俺には何も言わないの、アニキはいつもそうだ」
・ひなた「ゆうたくんにはこのバイトは秘密だった、鉄虎くん黙ってて、ゆうたくん違うんだよ」
・ゆうたとひなた、喧嘩別れ
・その後流星隊の力添えもあり、仲直り(?)
・一緒に商店街でライブ


このような流れです。
闇だ鬱だと言っているのはこの仲直りのときの話です。

以前から双子の成育歴はおかしいのではないか?と思っていました。
プロフィールの家族構成には父と双子。母の存在は記されていません。これは離婚や死別など、理由もあるでしょうし、特別珍しいことでもありません。
しかしカンフーガチャストにて、2人は「商店街に育てられた」と発言していました。商店街で大道芸を披露して、そこでお金をもらって生きていた、と。父親がそれに関して何かしていたかは全く出てきません。
なぜ、幼い2人が商店街で大道芸をして、それで生きていたのか。とても、とても歪な何かを感じます。


話を戻しましょう。クリスマスイベです。ここでひなたとゆうたがどう育ってきたのか、はっきりと明言されました。

ひなたとゆうたは幼い頃「ひとつ」だった。姿形はそっくりで、好きなもの、考え方、何をとっても「同じ」であった。そしてそのふたりを父親は「気持ち悪い」と言った。
サンタさんの役目を果たしていたのはひなただった。
それがひなたとゆうたの発言からわかることです。
父親がどんな人だったか、それ以外に言明されていませんが、ひなたは父親を「お父さん」と呼び、ゆうたは「父親らしき人」と呼びます。

母親がどうだったかは言われていないので、彼らが母親と会ったことがあるかはわかりません。


ひなたは、ゆうたから離れることを選択しました。気持ち悪いと言われなくなると思ったから。しかしゆうたはそれを許さず、どこまでも着いて行きました。

それが、今のひなたとゆうたです。

ひなたは、ゆうたがそのまま育てるようにと、自分の嗜好を変えるのです。辛いものがふたりとも好きだったから、甘いものを好きだと言うのです。

ひなたは「ひとつ」だった時代を尊いものと、守りたいものと考え、ゆうたをその尊いもののまま大人にしようとしたのです。


ひなたがゆうたから離れたのは、きっとひなた自身が父親からの愛が欲しかったからでしょう。自分が欲しいものだからゆうたも欲しいと考えてたのでしょう。

でもゆうたはそれを欲していませんでした。彼はひなたと一緒にいられればいい、と、そう言っているのです。

だってひなたは父親を「お父さん」と呼び、ゆうたは「父親らしき人」です。どちらが父親に愛を期待しているかはわかりきっています。

でもひなたは、自分が汚いものを全部引き受けて、ゆうたくんは「ひとつ」だった時代のまま、綺麗で尊くて美しいままでいられるようにと離れようとするのです。

悲しい、鬱だ。


ゆうたはひなたに対して、「アニキが俺に望んでるものはひどいことだ」と言います。当たり前です。たった一人の兄が少しずつ変わっていくのを、壊れていくのを、一番そばで見ていて自分だけそのままでいることを望むのだから、と。

ストーリーを読みながらそうだゆうた殴ってしまえ!と思いました。ひなたは確かに、ゆうたへの愛からそれをしているのかもしれないけれど、その愛は間違っていると。大声で叫んでくれと。

ゆうたは、でも。
「アニキがそれを望むなら」
それを受け入れると。頑張ると。そう言ってしまうのです。



絶望しました。



ひなたの行動は、父親からの愛をゆうたが受け取れるように、ゆうたが尊い時代のまま育てるように、そのエゴの塊です。ゆうたはそれを望んでないのに。
自分が我慢して、自分が譲って、自分が努力して、自分が一番大事だった「ひとつ」をゆうたに任せて、そうしてたらどうにかなると、そういうエゴです。

私は大声で言いたい。
ひなた、それは愛じゃないんだと。

ゆうたにしか、そのひなたを止めることはできないのに。ゆうたが選んだのは、ひなたのその歪んだ望みを受け入れることでした。

誰が、その選択で救われるのでしょう。

父親からの愛が欲しかったのはひなたなのに。
ゆうたはひなたと一緒にいれればそれでいいと思っているのに。





このイベントで絶望を感じたのは他にもあります。2winkとある存在の対比です。

葵家は、俗に言う「機能不全家族」でしょう。機能不全家族で育った子供の特徴はいくつもひなたに、そしてゆうたに当てはまります。父親からの愛がなく、母親の姿はなく、そんな家庭で育ったのでしょう。2winkは、歪んだ育ち方をした、共依存の関係の2人が組んだユニットです。

クリスマスイベントでもう一つのメインユニットだった流星隊。この流星隊はとても良い関係の疑似家族に思えました。
ユニット内の3年生は1年生を「こどもたち」と呼びます。2人の親と、3人の子供の、疑似家族。親は子供へと愛を注ぎ、成長を促し、引っ張り、子供達は親に尊敬と情愛の念を抱いている。なんて幸せな家族でしょうか。

2winkは本当の家族で、流星隊は疑似家族のはずなのにね。


そしてもう一つの対比。

このイベントになぜか流星隊でも2winkでもなく出てくる伏見弓弦です。
私はなぜ彼が出てくるのか、最初わかりませんでした。これだけよくできたシナリオなら、彼である必要性があったのではないかと。

少し伏見弓弦という人物について考えてみたいと思います。
彼は姫宮桃李に仕える存在で、そのことを彼自身の誇りとして、使命としています。

それは、そう育てられたからかもしれません。彼自身が望んでいるのかもしれません。わかりませんが、彼にとって姫宮桃李を立派な人物にすることは人生の意味でもありました。そして、それが彼自身の幸せであると心から思っていました。

修学旅行イベで、彼は自分自身の楽しみを求めることを知り、そんな自分を受け入れることもしりました。


彼の、葵ひなたとの共通点は、誰かに尽くし誰かのために生きていること、です。
しかし伏見弓弦にとって姫宮桃李のために生きることは姫宮桃李本人のためになることで、そして彼自身も心から望むこと。
葵ひなたにとって葵ゆうたのために生きることは、ゆうたにち望まれておらず、そしてひなたの望みをゆうたに託したかたちであること。


似たような生き方の選択のはずなのに、正反対です。



この対比。ひなたとゆうたの歪みを浮き彫りにするこの対比。とても辛かった。







これ書いてる時期バラバラなせいで自分でもよくわからなくなってきました。読んでくださってる方これ伝わってるんでしょうか。


とにかく、まとめに入りたいと思います。

クリスマスイベントで2winkの浮き彫りになった問題。それは共依存です。

ひなたはゆうたのためだけに生き(そしてそれは自分のエゴが入ったかたち。ゆうたへの自己投影をかなりしたかたち)ていて、ゆうたはひなたの望むものをすべて受け入れひなたの望む自分へとなろうとする。

2人の、本当の2人の望みと意思はどこにあるんでしょうか。

ゆうたが父親を「父親らしき人」と呼べるのは、ひなたが愛情をたくさん注いでくれたからかもしれません。ひなたが父親を「お父さん」と呼ぶのは、誰も自分に愛情を注いでくれなかったからかもしれません。(この場合の愛情は、保護されている安心感といったものを含めます)


双子で、どんなにそっくりで、意思疎通ができても、それぞれ独立した人格で独立した考え方を持ち独立した幸せがあり独立した歩き方があることを、ひなたとゆうたには伝えなければなりません。


ひなたがゆうたのために汚れる道を選び、ゆうたがひなたの望み通り綺麗になったとしたら、もしかしたら2人の間では満足する、幸せな世界が完成するかもしれません。
ひなたはゆうたに強い自己投影をしていて、ゆうたはひなたのために生きていられるのですから。

とても狭くて暗くて絶望の漂う、幸せな楽園が完成することでしょう。


それで本当にいいのでしょうか。

その楽園が完成したとき、ひなたは、そしてゆうたはどうするのでしょうか。


彼らはそっくりな双子であったために、「ふたりでひとつ」を唱えて生きてきたのでしょう。

二人は、二人でしかないのに。

二人で一つだったときを何よりも美しく綺麗だったと思いそれを達成しようとする。

これを呪いと言わずになんと言うのでしょうか。





さて、3月の返礼祭。始まりますね。

二人が、二人として生きていける選択をしてくれることを本当に本当に望んでいます。


しっちゃかめっちゃかな文章で申し訳ありません。3月イベ走り終えましたらきちんと、今回の記事も含めて2winkという存在についてまとめてみたいと思います。



≪追記≫

返礼祭についても書きました
「二人で一つ」を選んだ双子(返礼祭を読んで) - 全力疾走はできません